Apple Music Classical が残念なやつすぎた
iPhoneを買ったら、Apple Musicが3ヶ月無料の特典が提案されました。お試しで使っています。
なんだか、聴き放題で罪悪感がするほどです。今までならCDを1枚買うのにも色々と調べてからようやく注文していたのですが、定額制なので色々と試すことができます。その代わり、一曲一曲を雑に聞いてしまっているような気もしてしまいます。
とにかく、おかげで先日のコンサートで気になった、ブラームスのクラリネットソナタOp.120を聴きまくりました。
それはいいのですが、Apple Music Classicalの仕様や不具合が気になります。
🎼 Apple Music Classicalとは
Apple Music Classical(アップルミュージック・クラシカル)は、クラシック音楽専用に開発された独立したアプリです。
クラシック音楽は、一つの楽曲に対して「作曲家」「作品名」「演奏者」「指揮者」「オーケストラ」「録音年」など、複雑なメタデータ(付帯情報)が存在するため、従来のApple Musicアプリの検索システムでは、目的の演奏を見つけ出すのが困難でした。
Classicalアプリは、この複雑な分類に対応するため、作曲家や作品番号での検索機能を強化し、500万曲以上のカタログと、ハイレゾロスレスや空間オーディオに対応した高音質を提供しています。
Appleが2021年に買収したクラシック音楽ストリーミングサービス「Primephonic」の技術とUI(ユーザーインターフェース)をベースに開発されました。
⚠️ Apple Music Classicalの使えない点
この専用アプリには、いくつかの致命的な使いにくさがあります。
1. ネットワーク接続が必須
ネットワーク接続前提なのが、一番の問題です。クラシック音楽は高音質のため、通信量が多いのは仕方ないですが、ネットワークがオフラインでは、メイン画面の表示すらされず、真っ白の画面になります。
これは、Classicalアプリ自体がストリーミングと検索に特化している仕様のためです。オフラインで音楽を聴きたい場合は、Classicalアプリで楽曲を見つけ、通常のMusicアプリでライブラリに追加・ダウンロードしておく必要があります。
1-2. 外出先での利用が不便
そのため、家から外出して、散歩しながら音楽を聴こうという時に困ります。
Wi-Fiがない場所で通信量を気にせず音楽を聴くために、あらかじめ楽曲をデバイスにダウンロードしておきたいですが、Apple Music Classicalにはその機能がありません。ダウンロードするためには、通常のMusicアプリを使う必要があります。
この点も、Classicalアプリが検索特化のフロントエンドとして設計され、音楽再生とライブラリ管理というコア機能は従来のMusicアプリに残しているという設計思想の現れでしょう。
2. 通常のMusicアプリとの併用で不具合が発生
Apple Music Classicalで、あるアルバムをライブラリに追加して、それを通常のMusicアプリで見るとアルバム情報が壊れてしまう不具合が発生しています。
具体的には、日本語と英語の2枚のアルバムに分割して表示されるなど、メタデータの連携が上手くいかないようです。
以下のような感じです。

クラシック音楽の複雑なデータ構造と、既存のMusicアプリのライブラリ管理システムとの間で、データ統合が上手くいっていないことが原因と考えられます。
おそらく、Apple Music Classicalのライブラリ処理は、アルバムではなく1曲1曲の曲単位で処理を行い、メタデータを処理しているのではないでしょうか。そして、ある曲に対応したメタデータが(英語と日本語など)複数ある場合に、最初に見つかったものを採用するようなロジック、また複数の曲を並列で多重処理する構造があり、こうした混同が起こってアルバム情報が分割されてしまうと推測されます。
💡 回避方法
そのため、現状、Apple Music Classicalは検索と試聴だけを使うようにするしかありません。
Apple Music Classicalで検索し、高精度なメタデータのおかげで、気になった作品や演奏を見つけたら、そのアルバム名を控えます。その後、通常のMusicアプリで改めて検索し、ライブラリに追加しましょう。この手順を踏めば、ライブラリが壊れる不具合を回避できます。
💭 がんばれ Apple Music Classical
やっぱりアップルって昔からソフト開発能力が低いような気がします。ハードウェアは素晴らしいプロダクトを生産できるのですが。何か組織的な課題があるのでしょうか。
Appleは、ユーザー体験を第一とするハードウェアとOS(iOS/macOS)の統合においては世界最高峰ですが、サービス連携や、今回のような複雑なデータ管理を必要とする専門アプリの開発では、過去にも不安定な時期が見られます。
特にClassicalアプリは、Primephonicを買収し、その技術ベースで急いで開発した経緯があるため、既存のApple Musicのエコシステムへの統合に技術的な課題が残っている可能性が高いです。
クラシック音楽ファンとしては、この優れた検索機能を備えたアプリが、早く安定して使えるようになることを切に願うばかりです。
📝 まとめ
Apple Music Classicalはクラシック音楽ファンにとって待望の検索機能を持っていますが、現在のところ、ライブラリ管理は通常のMusicアプリに任せるのが賢明なようです。
- Classicalアプリ:検索と試聴に使う。
- Musicアプリ:ライブラリへの追加とダウンロードに使う。
この不具合が解消されれば、さらに便利なクラシック音楽体験が実現するでしょう。