drambuieの日記

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松屋:古のビビン丼を求めて

松屋:古のビビン丼を求めて 🍳

松屋というお店は、私たちにとって単なる食事の場以上の、様々な時代の思い出が詰まった場所です。そんな松屋のメニューの中で、「昔の方が好きだった」と強く感じるものが二つあります。

一つは生姜焼き定食です。

昔の生姜焼きは、牛定と同じような薄切りの牛肉/豚肉を、生姜醤油でしっかりと味付けしたストレートにしょっぱいものでした。その味付けが、いかにも松屋らしく、ご飯が進む「ザ・定食」という感じで大好きでした。さらに、紅生姜を乗せると生姜祭りになり、生姜好きにはたまりませんでした。 しかし、最近は厚切り肉で甘辛い味付けに変わり、それはそれで美味しいのですが、あのひたすらしょっぱい古の味を懐かしく思ってしまいます。

そして、もう一つが今回の主役、ビビン丼です。

⏳ ビビン丼の変遷:デフレとBSEに翻弄された具材

私が愛したビビン丼は、姿を大きく変えてきました。

  • 肉と具材の構成 最初、ビビン丼は豚肉がメインでした。ご飯の上には、豚肉、キムチ、きんぴらごぼう、刻んだネギと海苔、そしてコチュジャンが乗っていました。
  • 卵の変化 発売当初は目玉焼きが乗っていましたが、後に全体を混ぜやすくマイルドにする半熟卵(温泉卵)へと変わりました
  • 肉の変化 豚肉から牛肉、また豚の厚切り肉、牛焼肉など、時期によって構成が変遷しました

現在のビビン丼も完成度が高いですが、私が愛した、薄切り豚肉とキンピラが入った古のビビン丼の姿はもうありません。

💖 ビビン丼の思い出:牛めし280円の贅沢とデフレ時代

私が松屋のビビン丼を熱烈に食べていたのは、世がデフレの真っ最中だった頃です。

松屋牛めしは、2000年9月から2004年2月まで290円(みそ汁付)という、デフレ価格競争の象徴とも言える破格の価格設定でした。

その中で、2004年に初代のビビン丼が430円で発売されました。その後、2005年には390円、2008年途中からまた430円、そして2017年に450円で販売停止となりました。

この時期、2001年のBSE問題発生、そして2003年末の米国産牛肉の輸入停止を経て、牛めしは一時販売中止となり、2004年には復活しましたが価格が400円(程度?)にまで高騰しました。しかし、また値下がりを始め、2012年には280円となります。

紆余曲折ありましたが、私の記憶では2000年~2015年ぐらいの期間でしょうか、牛めし280円で昼食が食べられるという、デフレ時代の生活を支える「家計の救世主」だったのです。

その牛めしに卵を付けて340円ほどだったと思いますが、対するビビン丼は390円。 肉は少し少ないものの、キムチ、きんぴらごぼうといった野菜、そしてまで付いているという、驚異的なコストパフォーマンスを誇っていました。 野菜、また卵が付いているため、満足感があり、週に一回は食べていました。牛丼だと夕方にはお腹が空いてしまいますが、ビビン丼だと具が多い分、腹持ちが良かったです。

当時、30台、40代で、子供の学資と、自分たちの老後資金を同時に積み立てていた時代です。不景気で、給与はなかなか上がらない厳しい状況でした。 そんな中で、肉を少し減らしても、野菜と卵でボリュームと満足感を極限まで高めたビビン丼は、390円で昼食が食べられるという、デフレ時代の生活を支える「家計の救世主」だったのです。

安定して低価格で満足感を提供し続けたビビン丼の存在は、本当にありがたいものでした。

💡 今、昔のビビン丼と似たものを食べるなら

現在、松屋に同じ名前のビビン丼というメニューはありますが、肉が厚切りでボリューム、噛み応えががあり、また焼いた肉になりガッツリ感が強いものです。他のチェーン店を意識したような姿を目指しているせいか、初代のビビン丼とは異なる感じがします。

あの頃の野菜・キムチ・卵・ご飯が混ざった満足感を再現するために、今のメニューで工夫してみるのも楽しみの一つです。今の松屋で、古のビビン丼に似た味わいを求めるなら、以下の組み合わせが試せそうです。

1. キムチ牛めし+半熟卵(560円+100円)

牛肉・キムチ・卵が揃い、手軽にビビン丼風に近づきます。少量ですが、海苔が乗っているのも近いですね。

実食してみると、分かっていたことですが、コチュジャンの甘辛いタレがありません。またキムチの酸味が割とさっぱりしています。これはこれでおいしいですが、さっぱり目のビビン丼という感じです。

2. ネギたっぷり旨辛ネギたま牛めし+キムチ(660円+100円)

ネギのシャキシャキ感と、キムチ、コチュジャンの旨辛ダレで、より野菜と辛味の要素を強化します。

実食してみると、これはこれでまた、おいしいですが、ネギの風味が強く、昔のビビン丼とはちょっと違いますね。またキムチ牛めしより100円高いので、それも気になってしまいました。

できれば、松屋は、これの旨辛ネギたま牛めしネギ抜きか、コチュジャンを単体販売してほしいです。

🌟きんぴらごぼうがないとダメなのかな

ビビン丼が名作であるゆえん、同じく名作ののり弁との共通点として、きんぴらごぼうの存在があります。甘辛く、また独自の食感もあるきんぴらごぼうが加わっていたことにより、あの満足感があったのかもと感じました。

時代の変化と共にメニューは変わりますが、松屋の味はいつまでも私たちの記憶の中に生き続けています。次に松屋に行った際は、ぜひこの組み合わせを試してみて、昔の思い出に浸ってみてはいかがでしょうか。