森の生活

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五年以上もの間、私は自分の手仕事による労働だけで生活をしてきた。そこでわかったことは、一年のうち六週間ほど働けば全生活費が稼げるということである。

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私はゆとりのある人生が好きだ。… 私は時間が過ぎてゆくことに気をとめなかった。

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人々がいくぶん時間を守るようになったのは、鉄道が発明されて以後ではないだろうか。

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時間の大部分を私は一人で過ごす。それは健全なことだからだと思う。仲間と一緒だと、たとえ善人でもすぐに退屈になり、散漫な気持ちになってしまう。

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私はもともと隠者なのではなく、用事があれば、酒場のいちばん元気な常連よりも長居することがある。

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私はお茶、コーヒー、バター、ミルク、新鮮な肉など口にしないから、そうした品物を買うために働く必要がないこと、またがむしゃらに働かないから、がむしゃらに食べる必要がないこと、そうすれば食費などわずかな金で済むこと、しかし彼がコーヒー、バター、ミルク、牛肉などをまず食卓に並べようとしたら、それを買うために懸命に働かねばならぬこと、懸命に働けば、自分の身体の消耗を補うために、ふたたび懸命に食べねばならぬこと、とすれば、要するに働いても働かなくても同じだということ…

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私は長い間、肉、茶、コーヒーその他を、めったに口にしなかった。そうしたものが健康に悪い影響を与えると確信していたわけではなく、どうも気持ちが悪かったからだ。