drambuieの日記

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突発性難聴:退院から一か月、自分だけが感じる変化

突発性難聴:退院から一か月、自分だけが感じる変化

前回の記事の続きです。

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突発性難聴で入院し、退院から一か月、病院に行ってきました。

聴力検査では大きな変化なし

聴力検査。結果は「大きな変化なし」でした。 左耳では、今も人の声を言葉として聞き取ることはできません。

突発性難聴は「1/3が回復、1/3が部分的回復、1/3が回復しない」と言われます。事実は事実として淡々と受け入れます。

MRI検査:隠れた原因を探す

今回の診察ではMRI検査も受けました。突発性難聴の原因の中に、稀に聴神経の腫瘍が隠れていることがあるため、その有無を確認するためです。

結果、「腫瘍などは見当たらない」との診断をいただきました。

悪い可能性をつぶすことができて、ひとまず良かったとしておきましょう。

自分だけが感じるわずかな変化

数値としての改善は見られなくても、自分の感覚では、わずかずつですが、感じが良くなっているようにも思います。

  • 風呂場で水の音がノイズのように聞こえる
  • 同じく、クルマのタイヤの音がノイズのように聞こえる
  • 音楽のコンサートで少しだけメロディーを感じる
  • オンライン会議、ボリュームを上げすぎると左耳のノイズが気になるようになりました。今までは聞こえていなかったものです。
  • 外出すると、以前より耳鳴りが大きい感じがします

これは将来を楽観視したいという私の願望が入った感想かもしれません。 でもまあ、誰かに迷惑をかけているわけでもないので、自分の中では、ポジティブに受け止めたいと思います。

療養の句

高い周波数の音だけチリチリとノイズのように聞こえるというチリチリ シリーズ。調子に乗って作っています。

  • トラックの チリチリ音を 待ち構え
  • 冬の朝 トラックの音 待ち構え

  • 雨傘の チリチリ聞こえる 楽しさよ

  • 春の雨 チリチリ届く 楽しさよ
  • 傘に打つ 春のチリチリ 楽しさよ

少しは良くなっていると信じたいものです。

  • 風呂混ぜる チリチリが チリチリチリに 音音(ねおと)増え
  • 風呂混ぜる チリチリが チリチリチリに 音音(ねおと)増えゆく

床屋で突発性難聴のことを打ち明けたら、散髪後に配慮いただいた。フィガロ!

  • 理髪師の 大きな声に 清々し

バイオリン コンサートにて

  • 片耳の 我より太し 一弦の音(いちげんのおと)
  • チリチリが 旋律と化す フォルテシモ
  • チリチリを 指に集めし ピチカート

突発性難聴:片耳難聴のクラシック コンサート体験

突発性難聴:片耳難聴のクラシック コンサート体験

片耳が聞こえないため、若干の不安を抱えながら、コンサートに行ってきました。

コンサート プログラム

出演

  • 庄司紗矢香(バイオリン)
  • ジャンルカ・カシオーリ Gianluca Cascioli (ピアノ)

演目

  • モーツァルト:バイオリン・ソナタ第32番 ヘ長調 K.376
  • ブラームス、ディートリッヒ、シューマン:F.A.E ソナタ
  • ダラピッコラ:タルティニアーナ第2番
  • ブラームス:バイオリン・ソナタ 第1番 ト長調 Op.78 雨の歌

アンコール

  • ブラームス:バイオリン・ソナタ 第3番 から 第3楽章
  • シューマン:夕べの歌 Op.85-12

庄司紗矢香さんのバイオリンの素晴らしい響きを堪能しました。 自分アピールのような装飾がなく、他者理解を追求する姿勢を感じます。 過去の先人の歴史に自分を乗せるかのようで、そこから聴衆に伝わる巨大なパワーを感じました。

シューマン:夕べの歌は元々はピアノ連弾ということですが、バイオリンの伸びやかな旋律に編曲され、あたかも最初からバイオリンのための小品であったかのようです。 自然に減衰するピアノとはまた違い、最後の一音まで、持続したまま静かに消えていく。このデクレッシェンドは相当の繊細だと感じました。その意思を持ったデクレッシェンドが最後静かに会場を包み込みました。

片耳難聴のコンサート鑑賞

当然ですが、これまでのようには聞こえません。

ボリュームが足りず、音量が半分になったような気がします。 ピチカートの時には、細部が聞こえず、耳に手を当てて聞きました。

音の位置感が感じられません。今回はバイオリンとピアノだけで、ほぼ舞台の一か所から音が出ているはずですが、どうもそこから音が出ているという現実感がありません。 コンサート会場の、片側の世界が欠落しているような感じがしました。

一方で、録音をイヤホンで聞いているような時にはない、豊かな周波数の世界も感じました。 感覚的に、いつもよりも左耳で音を感じることができたと思います。

やはり、いつもイヤホンで聞いているときにはない音があるのでしょうか。あるいは体全体で音を受けているからかもしれません。 普段、左耳は「チリチリ」とか「シャー」みたいなノイズとして聞こえているのですが、コンサートではわずかながら、それがメロディーとして感じる場面がありました。(主に音量が大きいときではありましたが)

一歩踏み出したからこそ出会えた響き

庄司紗矢香さんの誠実な音色は、不完全な私の耳にも、力強く届きました。

正直に言えば、以前と同じように楽しめたかと言えば、嘘になります。でも、会場を包む空気や体で受ける振動は、間違いなく私の「左側」にも届いていました。

コンサートホールを出た後も、いつもの耳鳴りは続いています。けれど、不思議とその音さえも、先ほどまで聴いていた名残のように感じられるのです。

突発性難聴になってから、外出や音楽を聴くことに億劫になってしまう日もありましたが、勇気を出して良かったです。

もし、同じような不安を抱えながら「生の音」を迷っている方がいたら、ぜひ無理のない範囲で一歩踏み出してみてください。そこには、今の自分だからこそ出会える、新しい響きが待っているかもしれません。

最後に、もし私と同じように耳のことで迷っているなら、まずはこうした小規模なコンサートから少しずつ「生の音」に慣れていくのも一つの手ではないかと感じました。いきなり大編成のオーケストラに挑むのは勇気がいりますが、バイオリンとピアノという小編成のデュオだったからこそ、一音一音を拾いやすく、耳への負担も抑えながら聴くことができたのだと思います。小さいコンサートから始めるというのはいかがでしょうか。

突発性難聴:飲み込みが気になる

突発性難聴:飲み込みが気になる

突発性難聴の治療中ですが、最近は耳の聞こえ方だけでなく「飲み込み」の違和感が気になっています。特に食事中、飲み込む瞬間に鼓膜にピリッとした刺激を感じることがあるのです。

耳と鼻と喉は「耳管(じかん)」という管でつながっているとは聞いていましたが、これほどまでに連動しているものかと驚いています。

ビールで鼓膜が痛い

冬の間はあまりビールを飲まないのですが、先日、珍しく飲む機会がありました。久しぶりの喉越しを楽しんでいたのですが、しばらくすると鼓膜にツンとした痛みが走りました。

どうやらビールの炭酸が胃から鼻の奥へ抜けようとする際、耳管を通じた空気圧の調整がうまくできなかったようです。健康なときには意識もしなかった「炭酸の刺激」が、今の私にとっては耳へのダイレクトな圧力になってしまいました。

なぜ「飲み込み」で耳に響くのか?

気になって調べてみたところ、耳の中(中耳)と喉の奥をつなぐ「耳管」の働きが関係しているようです。

通常、飲み込みの瞬間に耳管が開閉することで、鼓膜の内側の圧力を外気と等しく調整してくれます。しかし、突発性難聴の治療中は耳の周辺が非常にデリケートになっています。そのため、普段なら気にならない程度の気圧変化や筋肉の動きを「刺激」や「痛み」として捉えてしまうことがあるそうです。

治療中に意識したい「飲み方・食べ方」

せっかくの治療をスムーズに進めるためにも、しばらくは耳に優しい生活を心がけようと思います。

まずは炭酸や刺激物をほどほどにすること。耳の違和感が落ち着くまでは、強い炭酸や激辛料理は避けたほうが無難そうです。また、一気に飲み込むと耳管への負担が大きくなるため、ゆっくりちびちびと飲むのがコツです。ついついやってしまいがちな「鼻を強くすする動作」も、耳に陰圧をかけて負担を増やすので注意が必要です。

まとめ

「耳が悪いだけ」と思っていましたが、体は全部つながっているんだなと再確認しました。突発性難聴はストレスや疲れも大敵です。

今はビールを少しお預けにして、温かい飲み物でリラックスしながら、耳をゆっくり休ませてあげようと思います。もし同じように「飲み込み時の違和感」が強くて不安な方は、無理をせず主治医の先生に相談してみてくださいね。

60歳は想像していたのより元気がない

60歳は想像していたのより元気がない

30代、40代、50代。それぞれの年代で、60歳以降のリタイア後の生活を漠然と想像していました。

しかし、還暦を控えた今思うのは、若いうちにイメージしていた姿よりも、自分にはずっと「元気がない」ということです。

過去に抱いていたリタイア後のイメージ

30代や40代のころ、リタイアしたら「仕事をしていてはできないこと」を存分にしたいと考えていました。

  • 徒歩や自転車で日本一周をする
  • カヌーで釧路川をはじめとした川下りをする

当時、熱中して見ていた「水曜どうでしょう」の影響もあるでしょうね。雑誌BEPALもよく読んでいました。当時は、長期間、時間を気にせず、体力の赴くままに行動したいと考えていました。

また、辛い労働から解放されたいという思いからの、憧れといった側面ももちろんありました。

30代なら30代、40代なら40代で、想像する60代の自分のイメージがあると思います。しかしそれは、若い自分の肉体が少し衰えたぐらいのイメージです。 しかし、現実は非情なもので、その衰えのスピードは加速するものです。

今はもっと落ち着いたイメージを持っている

50代も終わりの今、かつての野心的な計画よりも、もっと活動量を抑えた「落ち着いた旅」のイメージを持つようになりました。

交通手段は公共交通機関や徒歩でいい。自動車を使うにしても、一日中ハンドルを握り続けるような旅はしたくない。それよりも、昼から酒を飲んでダラダラしたい。

キャンプや野宿へのこだわりも消え、普通に宿泊したい、せめて車中泊。無理をしないことが、旅を楽しむための前提条件になりつつあります。

自分の体にも自信がなくなってきた

以前と比べると、同じ「健康」という状態であっても、内側から湧き出るようなパワーがなくなってきました。

また、最近になって突発性難聴を患ってしまい、片耳が聞こえず、少し自信を失った心理状態になっているのも事実です。身体の異変は、思っている以上に心に影を落とすものだと実感しています。

やりたいことは、なるべく、その世代でやっておいたほうがいい

振り返れば、20代なら野宿のような貧乏旅行も一つの醍醐味として楽しめたでしょう。30代や40代で日本一周に挑んでいたら、それなりに楽しめたはずです。

しかし、実際には仕事や子育てなどを理由に(ある意味では言い訳にして)、一歩を踏み出すことができませんでした。

もちろん、これからも気が向けば何かに挑戦するかもしれません。しかし、今切実に思うのは、「やれる時に、やっておいたほうが良かった」という思いです。

結びに:今の自分にできる楽しみを

かつて夢見た「日本一周」は、今の私には少し重すぎるかもしれません。でも、無理のない範囲で、昼から冷えたビールを楽しみ、気の向くままに歩く旅なら、今の私だからこそ味わえる深みがあるはずです。

体力に合わせた「今」の楽しみ方を見つけること。それが、還暦を前にした今の私にできる、新しい冒険なのかもしれません。

60歳からの年金戦略:60歳になった時のチェックポイント

60歳からの年金戦略:60歳になった時のチェックポイント

60歳から65歳までの「空白の5年間」をどう生き抜くか。これまでの記事では、退職金やiDeCoをどう受け取るかという「大きな出口戦略」を検討してきました。

  • 退職金の終身年金部分は「終身」で受け取り、それ以外は一括(一時金)で。
  • iDeCoも「扶養戦略」のために60歳で一括で。

今回は、それら以外に60歳という節目で「これだけは気に留めておきたい」という実践的なチェックポイントをまとめてみました。

失業保険をどうするか?「延長申請」という選択肢

私の場合、子供の健康保険に加入することを考えています。ここで一つ悩ましいのが、ハローワークで受け取れる「雇用保険(失業保険)」の存在です。

長年勤めた証として受け取れる権利ですが、受給中は「収入」とみなされるため、その期間は子供の健康保険の扶養から外れなければなりません。手続きの煩雑さや、扶養の出入りに伴う事務作業を考えると、退職直後から受給するのは少し考えものです。

そこで検討したいのが以下の制度です。

雇用保険の「受給期間延長申請」

定年退職者には、「しばらく休養してから再就職活動を始めたい」という場合に、受給開始を最長1年間遅らせることができる特例があります。

  • メリット: 最初の1年は扶養に入って社会保険料の負担をなくし、心身を休める。1年後に「そろそろ」と思ったら、延長を解除して失業保険をもらう(それ以降あるいは、その期間だけ扶養を外れる)という時間差攻撃が可能です。
  • 手続き: 離職日の翌日から2か月以内にハローワークで申請が必要です。この期限を逃すと「1年後ろ倒し」はできないので注意が必要です。

「任意加入」で学生時代の未納分を取り戻す

今回、戦略を練る中で気付いたのが、大学生時代の年金の「未納期間」です。 30年以上前の未納分は、今さら「追納(後払い)」することはできません。しかし、60歳で定年退職して厚生年金を抜けた後、「国民年金の任意加入」という制度を使えば、65歳になるまでの間に保険料を納め、将来の老齢基礎年金を満額に近づけることができます。

  • 年齢が60歳以上65歳未満であること
  • 老齢基礎年金が「満額」に達していないこと。(※40年間=480ヶ月分をすでに納めきっている人は加入できません)
  • 厚生年金や共済組合に加入していないこと

「空白の5年間」を利用して、過去に空いてしまった穴を埋める。これも、リタイア後の時間に余裕があるからこそできる、地味ながら確実な積み上げです。

iDeCoの年金受取で気になる「手数料」の罠

私はiDeCoは60歳で一括で受け取る予定です。そうでなく、iDeCoを年金形式(分割)で受け取る場合に、忘れてはいけないのが「手数料」の問題です。一時金なら1回で済みますが、年金形式にすると受け取るたびにコストがかかります。

  • 給付事務手数料: 振込のたびに440円
  • 口座管理手数料: 資産がある限り毎月171円程度

「毎月お小遣いのように」と年12回受取に設定すると、振込手数料だけで年間5,280円、5年で約2.6万円も差し引かれます。ネット銀行の手数料にシビアな我々にとって、この「受取コスト」は見逃せません。もし分割にするなら、受取回数を年1回に絞るなど、コストを最小限に抑える工夫が不可欠です。

まとめ:決めていないという「戦略」

結局のところ、私の戦略はハイブリッド好きというか、「何かを決めているようで、一方には倒していない」という点にあるのかなと思います。

一括で受け取る部分もあれば、終身年金で少額でも一生涯の安心を確保する部分もある。老齢基礎年金は任意加入で積み上げを狙う。NISAはオルカン100%。我ながら支離滅裂で、一貫したポリシーがない感じもします。

雇用保険は「延長申請」をしておくことで、今すぐ活動するか、後から動くかを自分のタイミングで選べるようにしておくという先送り。

人生の「出口」は一回きり。 だからこそ、制度をフル活用して、自分にとって一番心地よい「着地点」を探していきたいものです。

60歳・退職時の出口戦略チェックリスト

AIにチェックリストを作ってもらいました。

ただ、私の場合、子供の健康保険に入るパターンですので、それ以外のパターンには対応していないのはご容赦ください。これまで働いてきた会社の健康保険での「任意継続被保険者制度」「特例退職者医療制度」の利用や、「国民健康保険」への加入、といったケースには触れていません。

項目 チェック内容 戦略のポイント
退職所得控除 勤続年数に応じた控除枠を確認したか? 一時金受取を枠内に収め、税負担を最小限に。
扶養の境界線 「親の収入 < 子の仕送り額」を意識したか? 60歳以上の「180万円」はあくまで上限。別居なら収入を抑えるほど扶養認定が確実になる。
iDeCoの受取方法 振込手数料まで考慮してシミュレーションしたか? 分割なら回数を絞る。扶養を優先するなら一括受取で翌年以降の収入を「消す」のも手。
雇用保険の延長 離職後2か月以内に手続きする準備はできたか? 延長申請で「受給タイミング」の選択肢を確保。
国民年金の任意加入 学生時代の未納分(20歳〜)を調査したか? 60代の5年間で「年金の穴」を埋め、受給額をアップ。
65歳以降の合算 公的年金合流後の「手残り」を試算したか? 65歳からは扶養を卒業し、自立したキャッシュフローを見据える。

60歳からの年金戦略:退職金とiDeCoの出口戦略

60歳からの年金戦略:退職金とiDeCoの出口戦略

前回の記事では、私の退職金受取方針について書きました。 「有期の年金部分は一時金で受け取って、退職所得控除をフル活用する。そして、第一年金はあえて『終身』という保険として残しておく」という結論でした。

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今回はその一歩先、60歳から65歳までの「空白の5年間」をどう生き抜くかという、より具体的な出口戦略についてです。

60歳から64歳の基本戦略:キーワードは「扶養」

公的年金の受給が始まる65歳までの間、私は以下の方針で進めることにしました。

  • 公的年金(国の年金): 原則通り65歳から受給。
  • 退職金の終身年金: 60歳から受給開始(年間約30万円)。
  • iDeCo: 60歳で受給開始。ここで問題:「一括」か「年金」か?

この狙いは、「別居している子供の健康保険の扶養家族になること」にあります。

iDeCo「一括」vs「年金」:税金だけで見れば「年金」が有利

私の場合、iDeCoの残高は約300万円。実は、純粋な節税メリットだけで選ぶなら「5年間の年金形式」が有利です。

  • 年金形式: 毎年分割で受け取れば、公的年金等控除の枠内に収まるため、受取時の税金はほぼゼロになります。
  • 一括受取: 私の退職所得控除の枠(非課税枠)をはみ出してしまうため、オーバーした分(の半額)に対して税金が発生します。

子供の健康保険を考慮しないのであれば、わざわざ税金を払って一括でもらう必要はありません。

私のiDeCoの残高はそんなにない

私、つまり企業年金(DB)がある会社員が、iDeCoに加入できるようになったのは2017年の法改正からです。

まだ10年も経っていないので、そこまで iDeCoの残高はありません。

しかし、私より後の世代では、もっともっと60歳時点での iDeCoのトータル残高が多くなるでしょう。ここで述べた「5年間の年金形式」が有利という話は、これからも有効な手法というわけではありません。

それでも「一括」を選ぶ:社会保険料という裏ボス

では、なぜ私は「損」に見える一括受取を選ぶのか。それは、税金よりもはるかに高額な「社会保険料」という裏ボスの存在があるからです。

iDeCoを年金形式で受け取ると、合計して、毎年の年金年収が約90万円ほどになります。 別居の場合、子供は私に対し、この収入を上回る金額を毎月仕送りし、それを証明し続けなければなりません。

※認定基準の詳細については、それぞれの会社の健康保険組合により異なります。

正直、子供と同居していれば、こんなに悩むことはありませんでした。「同居」という最強のカードさえあれば、もっとスムーズに扶養認定されます。

しかし、現実は「別居」です。 子供からの仕送り実績を毎月銀行振込で証明しなければならない「別居扶養」において、親の収入が高いことはそのまま子供の負担に直結します。

私の収入が終身年金の「約30万円(月2.5万円)」のみであれば、子供の仕送り証明のハードルは劇的に下がります。 「目先の税金を払ってでも、確実かつ安価に扶養の権利を買い、5年間の健康保険料をゼロにする」。 これが、税務上の正解をあえて外してでも取りに行きたい、私の「実利」重視の戦略です。

子供にはどんどん外に出て行ってほしい

少し話が飛びますが、私は子供には自活して自分で世帯を構えてほしいと考えています。

同居しているとどうしても昔からの親子関係の心地よさがありますが、親だっていつまでも生きているわけではありません。子供もいつまでも子という立場のまま、一生を終えることはないでしょう。親子とは世代が異なるもので、別々の時間軸があると思います。

もちろん、仕事を辞めたくなったり、悩んだときはいつでも帰ってこいと言いたいですが、困ってなければどんどん出ていけという立場です。

まとめ:自分だけの「心地よい着地点」

今回の出口戦略は、家族の形や資産状況、そして加入している健康保険組合のルールまで絡み合った、かなり私固有のケースの話です。

現役時代の「お金を貯めるフェーズ」では、新NISAやiDeCoなど、万人にとっての「正解」に近い手法が存在します。しかし、60歳以降の「お金を受け取るフェーズ」に入ると、一変して「自分のケースではどうなるか」という、唯一無二の判断を迫られる機会が増えてきます。

税金だけを見れば損に見える選択が、社会保険料まで含めたトータルコストでは正解になる。あるいは、数字上の得よりも、子供に余計な手間をかけさせないという「安心感」の方が価値を持つこともある。

人生の「出口」は、一回きりです。 誰かの正解をなぞるのではなく、制度のパズルを自分なりに組み合わせて、一番心地よく、納得できる「着地点」を探していく。その試行錯誤こそが、これから始まるリタイア生活の、最初で最大の自由なのかもしれません。

【SBI新生銀行】60歳以上なら絶対チェック!最上位特典が受けられる「Bright 60」とは?

【SBI新生銀行】60歳以上なら絶対チェック!最上位特典が受けられる「Bright 60」とは?

「定年を迎え、これからの資産運用や管理をどうしようか」と考えている方に朗報です。

SBI新生銀行が提供している「Bright 60(ブライト シックスティ)」をご存知でしょうか?これは60歳以上の方限定の無料会員サービスで、申し込むだけで銀行のサービスが「最上位クラス」になるという、非常に魅力的な制度です。

今回は、この「Bright 60」の特典内容やメリットについて詳しく解説します。

1. 「Bright 60」とは?

「Bright 60」は、60歳以上の口座保有者を対象とした、人生の新たな章を応援するための無料会員サービスです。「ちょっとおトクがずっと続く」をコンセプトに、通常は一定の預金残高などの条件が必要な「ダイヤモンドステージ」の特典を、申し込みだけで享受できるのが最大の特徴です。

2. 驚きの「ダイヤモンドステージ」特典内容

会員になると、SBI新生銀行のステップアッププログラムにおいて最上位の「ダイヤモンド」が適用されます(入会翌々月から)。主な特典は以下の通りです。

  • 円普通預金の金利が年0.40%(税引前) メガバンクの普通預金金利と比較しても非常に高い水準です。預けておくだけで効率よく資産を運用できます。
  • 提携ATMの出金手数料が「何度でも0円」 セブン銀行、ローソン銀行、イーネットなどのコンビニATMで、24時間いつでも手数料を気にせず現金を引き出せます。
  • 他行宛ネット振込手数料が月10回まで無料 家賃の支払いやご家族への送金など、振込が多い方には大きな節約になります。

3. 入会方法・条件

対象は「SBI新生銀行に口座を持つ60歳以上の方」です。

  1. 口座を持っていない場合:まずは総合口座「パワーフレックス」を開設します。
  2. 口座を持っている場合:専用の入会フォームから申し込むだけ(無料)です。

申し込み完了後、翌々月からダイヤモンドステージにアップします。

まとめ:早めの申し込みがお得!

通常、ダイヤモンドステージになるには相応の預金残高や投資信託の保有などが必要ですが、「60歳以上」というだけでその壁を突破できるのは非常に破格のサービスと言えます。

「銀行手数料を賢く節約したい」という方は、ぜひSBI新生銀行の「Bright 60」をチェックしてみてください。

詳細・お申し込みは公式サイトから: SBI新生銀行 Bright 60 特設ページ

※金利や特典内容は2026年2月時点の情報です。最新の情報は必ず公式サイトをご確認ください。