オールドタイプは日経平均「1,000円超下落」(絶対値)でしか騒げない
テレビやネットのニュース速報で「日経平均が今日、〇〇円暴落しました!」と大騒ぎしているのを見て、いつも冷ややかな気分になります。
株価を「絶対値(円)」の増減だけで語る人は、数字が分かっていないオールドタイプです。
彼らがなぜ的外れな大騒ぎをしてしまうのか、3ステップで解説します。
1. 日経平均60,000円の今、1日で1,000円の下落は誤差
単純な算数の話をしましょう。 日経平均株価が60,000円の大台に乗っている現在において、1,000円の下落が意味するものは何でしょうか。
6万円のなかの、わずか1,000円です。割合に直せば、たったの「1.6%」程度。
1.6%なんてものは、株式市場においては日常茶飯事の「ただの誤差」であり、健全な調整の範囲内。インデックス投資であれば、微風ですらありません。それを「1,000円も下がった!大暴落だ!」とパニックになるのは、分母を見ていない証拠です。
2. 以前、日経平均が9000円のころなら話は別
もしこれが、かつて日経平均が9,000円台を低迷していた暗黒の時代(リーマンショック後など)であれば、話はまったく別です。かつて日経平均が9,000円前後でドロ沼の低迷を続けていた失われた時代、最悪の瞬間には7,000円を割り込んだことすらありました。
当時、もし1日で1,000円下落したとしたら、それは「11%超」の暴落を意味します。個別株やレバレッジ勢はパニックに陥り、市場は阿鼻叫喚の地獄絵図になるでしょう。(インデックス投資ならリバランスを考える程度ですが)
同じ「1日で1,000円の下落」でも、
- 9,000円の時の1,000円(-11%)= 大災害
- 60,000円の時の1,000円(-1.6%)= 日常のさざ波
分母がある数字で重要なのは、常に「何円動いたか(絶対値)」ではなく「何%動いたか(比率)」です。この前提が抜けたまま、額面だけの数字に踊らされている姿は、まさに旧時代の思考回路と言わざるを得ません。
3. 新聞の見出しになるから騒いでいるだけ
では、なぜこれほどまでに「絶対値」が一人歩きするのか。 理由はシンプルで、メディアにとってその方が「見出し」として映えるからです。
「日経平均、本日の下落率は1.6%」と正しく報じるよりも、「日経平均、一時1,000円超の大暴落!」と書き立てた方が、一般大衆の恐怖心を煽り、PVや視聴率を稼げます。
つまり、メディアの煽り文句をそのまま鵜呑みにして騒いでいる人たちは、自分でリスクの本質を計算・評価せず、ただ「新聞の見出し」に感情をコントロールされているだけなのです。
まとめ:ニュータイプは「%」で市場を見る
長期投資で市場の荒波を生き抜いていくためには、メディアのノイズに惑わされない「ニュータイプ」の視点が必要です。
数千円規模の上下に一喜一憂して右往左往するオールドタイプを横目に、淡々と自分の投資戦略(インデックスのホールドや積み立て)を継続するだけです。