新社会人への本選び(お金関係):銀行や保険の勧誘に負けず自由に生きるために
新社会人のニュースを見る季節になりました。
親類縁者で新社会人になった、あるいはこれからなるという人がいるので、お祝いを兼ねて「お金関係の本」を贈ろうと考えています。
新社会人は、初めて自分の給与を手にし、同時に金融機関や保険会社からの勧誘にも直面する時期です。若いうちに「正しいお金の置き場所」を知っておくことは、生涯で数千万円の差を生むと言っても過言ではありません。
私が選ぶなら、以下のラインナップです。
山崎元
2024年に亡くなられた経済評論家・山崎元さんの著作です。「運用は徹底的に合理的に、手間をかけず、本業に集中せよ」という山崎イズムは、忙しい新社会人にこそ必要です。
- 『経済評論家の父から息子への手紙 お金と人生と幸せについて』(2024年) 山崎さんが人生の終盤、大学合格後の息子へ宛てたメッセージ。投資術だけでなく、働き方や「幸福」の本質を説いた、贈り物に最も相応しい一冊です。
- 『図解・最新 難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!』(山崎元・大橋弘祐/2017年、改訂版2023年) 「銀行には行くな」「保険は不要」など、山崎節が炸裂する入門書。対話形式で非常に読みやすく、知識ゼロから本質が掴めます。
- 『ほったらかし投資術(第3版)』(山崎元・水瀬ケンイチ/2022年) インデックス投資家として著名な水瀬氏との共著。新NISA時代に合わせた最新版で、具体的な実践法を知るならこれが決定版です。
後藤亨
「守り」の知識として欠かせないのが、元生保マンの後藤亨さんの著作です。新社会人が最初に陥りやすい「不要な固定費(保険)」の流出を止めるための必読書です。
- 『生命保険の罠』(2013年) 業界の内幕を知る著者だからこそ書ける、保険のカラクリ。これを読めば、安易な勧誘に惑わされなくなります。
- 『この保険、解約してもいいですか?』(2019年) より実践的な視点で、過剰な保障を見直すための具体的なノウハウを説いています。若いうちに「捨てる技術」を学ぶための本です。
ただ、今はどうなんでしょうね。私のころは生保レディーの攻勢が激しかったですが、最近はそうでもないのかな?
金融全般
日本の社会保障制度や、金融の基礎知識を網羅的に知るための教養です。
- 『働く君に伝えたい「お金」の教養』(出口治明/2016年) ライフネット生命の創業者による一冊。日本の健康保険や年金制度を前提に、お金の「貯める・使う・増やす・稼ぐ・守る」の基本を丁寧に解説しています。
- 『図解 14歳からのお金の説明書』(インフォビジュアル研究所/2021年) 株式、債券、金利、為替など、社会人として必須の金融知識をビジュアルで網羅。基礎知識の「抜け漏れ」を防ぐのに最適です。
- 『経済学を学ぶ』『マクロ経済学を学ぶ』(岩田規久男/1994年〜/ちくま新書) 元日銀副総裁による、経済学の「正攻法」の入門書。景気や金利、物価がどう決まるのかといった、投資の背景にある「世の中の仕組み」を論理的に理解するのに最適です。今となっては古くなってしまってしまい、他にも良い入門書がありそうですが、自分が読んだ本から挙げてみました。
タイトルがよさげ
内容はもちろん、プレゼントとしての「冠」も大切です。
『改訂版 父が娘に伝える 自由に生きるための30の投資の教え』(J.L.コリンズ/2025年最新改訂版) 著者が投資に興味のない愛娘へ向けて書いたブログから始まった、全米ベストセラーです。日本では馴染みが薄いかもしれませんが、実は山崎元さんも推薦していた一冊です。
徹底して「低コストのインデックスファンド」を推奨しており、「複雑な投資を一切排除して、自由を手にするための最短ルート」を説いています。2025年の最新改訂版では市場状況もアップデートされており、新社会人の羅針盤としてこれ以上ない信頼性があります。
2冊選ぶなら?
不慣れな生活で忙しい季節、あまり何冊も贈っても読み切れないでしょう。相手のタイプに合わせて「まずこの2冊」を厳選するなら、以下の組み合わせはどうでしょうか?
男性向け
- 『経済評論家の父から息子への手紙』(山崎元)
- 『図解・最新 難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!』(山崎元・大橋弘祐)
まずは山崎元さんの「合理主義」を徹底的に叩き込むセットです。図解版で「やってはいけないこと」を明確にしつつ、手紙形式の本で「人生とお金」の重みを知ってもらう。非常に強力な指針になります。
女性向け
- 『経済評論家の父から息子への手紙』(山崎元)
- 『改訂版 父が娘に伝える 自由に生きるための30の投資の教え』(J.L.コリンズ)
「父から息子へ」と「父から娘へ」の2冊セットです。タイトルから贈る側の愛着が伝わりやすく、かつ日米の「父」が共通して語る「自由を手に入れるための投資」という本質を、物語のように受け取ってもらえるはずです。
おわりに
お金の本を贈るということは、単に知識を贈るだけでなく、「あなたのこれからの長い人生を、自由に生きてほしい」という願いを贈ることでもあります。
もし皆さんの周りにも、この春新しい一歩を踏み出す方がいれば、何かぜひ一冊を、エールを込めて手渡してみてはいかがでしょうか。